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2014/05/25 雨水には放射性物質の影響はないの?

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東日本大震災後の調査から、貯留した雨水そのものには、ほぼ影響がないことが判りました。セシウムなどの放射性物質は、雨水に溶け込んでいるのではなく、ほとんどの場合、大気中の粉じんや泥、土に付着し、タンク底部に沈殿しているからです。

したがって、この沈殿物を巻き上げないようにして雨水を利用すれば、放射性物質の影響はありません。また、この沈殿物も定期的に清掃し、排除すれば大きな問題とはなりません。もし事前に、放射性物質混入の恐れが推測される場合は、雨水を溜めないようにしたり、通常より多く初期雨水を排除するなどの工夫が必要です。

確かに、福島第一原発事故発生後、雨水の流れが集中する箇所の放射線量が高いことが新聞等で報道されたためか、雨水を利用することに不安を抱く人が増えているのは事実です。

しかし、よく考えてみましょう、雨水が大気中の放射性物質を取り込み、洗い流してくれているのです。その結果、雨水の流れが集中するところに放射性物質が堆積して高い放射線量を示したのであって、決して雨水は汚染を広げる“悪者”ではないのです。